私は身体障害者だ。20年以上車いすを日常的に使っている。そんな私が2017年夏思い立ってひとり旅に出る決心をした。
目的地は鎌倉。私は大阪に住んでいる。生まれてこの方、関東圏に行ったことなどない。案の定、家族からは大反対を食らった。しかし私はどうしても行きたかった。
40を手前にした男が、家族の手がなければどこにも行けないなんておかしいと思っていた。
なぜそこまで鎌倉にこだわったか、それは、神奈川県鎌倉市に出来るという完全バリアフリーをうたう宿「彩」を見てみたかったから。
私がこの宿を知ったのは2016年の事。本当にうれしかった。日本のバリアフリーもやっとここまで来たのかと思った。
しかし、湘南バリアフリーセンターの方と連絡を取ると、彩はまだオープンしていないとの事。
そこで鎌倉にあるバリアフリーをうたったホテルを紹介してもらい、さっそく予約。
しかし、当日宿についてみるとホームページでは完全バリアフリーとうたっていたのに、全く私が身動きできない状態。
そこでバリアフリーツアーセンターの方に(これでは泊まることができない)と泣きつくとホテルの支配人と掛け合ってくれた。
当日は半額で宿泊させていただきました。しかも、ヘルパーさんまで手配して頂き、その夜は安心して宿泊することができました。
こういったホームページで歌っていることと実態が違うということはよくある話で、
車いす利用者にとってはあるあるなのですが、早くこういった行き違いが一日も早くなくなってほしいと思います。
でも、まあ今となってはいい思い出になっています。